国レベルの廃棄物政策
当社では、国レベルでの廃棄物政策の立案支援において多くの業務を行っています。有害廃棄物(水銀、 POPs:残留性有機汚染物質)や放射性物質の除染で出た土壌(除去土壌)といった、環境条約の制定や改正、国内状況の変化によって新たな対応が必要となる廃棄物が主な対象になります。業務の内容としては、国内での排出状況・適用可能な処理技術・海外の関連法制度等の調査と課題整理、とるべき対応案の検討を行います。また、法令の改正案やガイドラインの作成、制度周知の支援(パンフレット作成、説明会開催等)を行うこともあります。
近年では、廃棄物ビッグデータの活用として、電子マニフェストを活用した産業廃棄物の適正処理の推進、処理委託に際し伝達すべき情報の明確化の検討等も行っています。
廃棄物処理施設の整備計画から設計・施工監理
当社の地方自治体の業務については、廃棄物分野のソフトからハードまでのコンサルティングサービスを一気通貫で対応できる体制のあることが強みです。
当社の業務実績としては、政策決定支援を含む施設の大規模改修・長寿命化計画から設計・施工監理業務まで行った、海老名市資源化センターや東埼玉資源循環組合第一工場ごみ処理施設などがあります。また、常総市では、激甚災害にも指定されている平成27年9月関東・東北豪雨の被害による災害廃棄物について、発生量の推計や処理フローの構築、処理実行計画立案のみならず、処理進行監理まで行いました。
近年の業務動向:地域に新たな価値を創出する廃棄物施設
近年では廃棄物処理施設の在り方も多様になりつつあり、地域の特性に応じて新たな役割が求められるようになりました。具体的には下記のような例があります。
・人口減少社会に対応した複数自治体によるごみ処理の広域化
・自治体の財政難等の課題に対応したPPP(公民連携)方式での運営
・廃棄物発電による自立・分散型の地域エネルギーセンターとしての機能
そのような中、環境省業務を受注し先行事例調査・分析や技術的支援の手法の整理等を通じて「多面的価値を創出する廃棄物処理施設整備促進」ガイダンス及び事例集の作成を支援しました。今後の廃棄物処理施設は、単に廃棄物を適正処理する機能に留まらず、地域特性に応じた地域循環共生圏の核として、ローカルSDGs実現のための役割も担っていくことが期待されています。
国の廃棄物政策に関してどのような業務を行っているのですか?
国の廃棄物政策の決定過程では様々な検討が行われます。例えば廃棄物問題の現状の課題と対応策の整理、学識経験者や関連事業者などから構成される検討会での議論、中央環境審議会での公開の場での検討、広く国民から意見を募るパブリックコメントの実施等があります。
当社ではこのような一連の活動を支援しています。